2011年 03月 08日
「平成22年度生活保障に関する調査」より見えてくるもの「老後保障」編②
ファイナンシャルプランナーの瀬尾由美子です。
今週初めから国公立大学の合格発表が行われています。
受験生の皆さんの桜は咲いたのでしょうか?
さて、先週は財団法人生命保険文化センターが平成22年12月9日に発表した
「平成22年度生活保障に関する調査」から見えてくるものの中で、「老後保障」について紹介しました。
今週も引き続き「老後保障」について紹介していきたいと思います。
①公的年金に対する考え方
自分の老後の日常生活費を公的年金でまかなえると考えているかについて
まったくそう思う → 2.6%
まあそう思う → 12.5%
あまりそうは思わない → 38.1%
まったくそうは思わない → 43.3%
わからない → 3.6%
となり、「まかなえるとは思わない」と考えている人が81.3%となり実に8割を超えています。
②公的年金の給付内容に対する評価
給付内容に対する評価について
充実している → 1.4%
どちらかといえば充実している → 11.8%
どちらかといえば充実していない → 36.7%
充実していない → 30.4%
わからない → 19.7%
となり、「充実していない」と評価している人が67.1%となっています。
③老後保障は公的保障充実志向か自助努力志向か
自分自身の老後の備えについて、公的保障の充実を志向しているのか、自助努力での準備を志向しているのかについて
A:自助努力で準備していくよりは、今より高い保険料や税金を払ってでも公的年金を充実してもらいたい
B:公的年金の充実のために今より高い保険料や税金を払うよりは、自助努力で準備していきたい
Aに近い → 16.1%
どちらかといえばAに近い → 23.3%
どちらかといえばBに近い → 23.7%
Bに近い → 29.5%
わからない → 7.4%
「公的保障充実志向」は39.4%、「自助努力志向」は53.2%となっています。
前回と比較してみると、「公的保障充実志向」が6.3ポイント増加し、「自助努力志向」が4ポイント減少しています。公的保障充実志向の人が増えているのは意外でした。
④老後保障にないする私的準備状況
老後生活のための経済的準備状況について
準備している → 61.2%
準備していない → 36.2%
わからない → 2.7%
となっています。また、具体的な準備方法については、
預貯金 → 42.6%
個人年金保険など → 40.4%
となっています。
前回は、個人年金などの保険商品が41.0%、預貯金が40.1%となっていました。過去の調査でも保険商品が多かったのですが、今回の調査では保険商品と預貯金が逆転していることがわかります。
予定利率が低迷していることから、長期間予定利率の影響を受ける保険商品よりは預貯金が選ばれているのかもしれませんね。