人気ブログランキング | 話題のタグを見る
Woman.excite Exciteホーム | Woman.excite | Garboトップ | Womanサイトマップ

2011年 08月 15日

地震リスクをマネジメントするには(7)

ライフプランニング公式ブログ読者の皆さん、こんにちは!
ファイナンシャルプランナーの田中尚実です。

前回に引き続き、地震保険に関し整理していきましょう。


◆地震が起きたら

地震保険は、地震による損害の程度を「全損」「半損」「一部損」の3段階に区分し、
そのいずれにあたるかによって、支払われる保険金が決まる仕組みになっています。
3段階いずれにも該当しない場合は、保険金は支払われません。


どの程度の損害状況で「全損」「半損」「一部損」と認定されるかというと…。

「全損」
建物 
 基礎・柱・壁・屋根などの損害額が、建物の時価の50%以上
 消失・流失した部分の床面積が、建物の延床面積の70%以上
家財 
 家財の損害額が、家財の時価の80%以上

「半損」
建物
 基礎・柱・壁・屋根などの損害額が、建物の時価の20%~50%未満
 消失・流失した部分の床面積が、建物の延床面積の20%~70%未満
家財
 家財の損害額が、家財の時価の30%~80%

「一部損」
建物
 基礎・柱・壁・屋根などの損害額が、建物の時価の3%~20%未満
 全損・半損に至らない建物が床上浸水、または地盤面から45cmを超える浸水
家財
 家財の損害額が、家財の時価の10%~30%


では、3段階それぞれで支払われる保険金はどれ位かというと…。

「全損」
 契約金額の100%(時価が限度)

「半損」
 契約金額の50%(時価の50%が限度)

「一部損」
 契約金額の5%(時価の5%が限度)

※時価=同等のものを新たに建築、購入するのに必要な金額から、
    使用による消耗分を引いた金額。


仮に、契約金額1,000万円の地震保険(建物)に加入していて、
地震被害にあった場合、損害の程度が全損なら1,000万円、
半損なら500万円、一部損なら50万円が支払われます。

大地震が起こった場合、損害を被る軒数は膨大な数となります。
それら一つ一つの損害額を詳細に調べた上で保険金を支払うとなると、
それこそ大変な時間がかかります。
そのため損害状況を3段階に区分して、迅速かつ公正に支払えるように
しているのです。

通常、損害状況の認定は損害保険会社の調査員が行います。

しかし、東日本大震災では、壊滅的な被害を受けた地域の個別調査を省き、
はじめて航空写真や衛生写真により全損地域を認定することを行い、
保険金のスピーディーな支払いを可能としました。

震災から約3ヵ月後の6月21日時点の損害保険協会の発表で、
9割がたの保険金支払いを終え、支払った金額は1兆円を超えたと
報告されました。
by lifeplaning | 2011-08-15 06:17 | 田中 尚実
Copyright c 1997-2009 Excite Japan Co., Ltd. All Rights Reserved.