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2013年 11月 15日

年末調整って何のためにするの?

ライフプランニング公式ブログ読者の皆さん、こんにちは!
ファイナンシャルプランナーの川崎由華です。

今週に入り、会社員である私の夫は「年末調整の書類の提出期限が近づいてきたんだけど、何を出せばいいの?」と、私に尋ねてきました。

会社員になって15年以上経つわけだから、15回以上は年末調整の事務手続きをしてきたであろうに、毎年こんな調子でよく分からないまま、ただ私が渡した書類を会社に提出しているのだと思います。

かく言う私自身、ファイナンシャルプランナーの資格を取る前、若かりし会社員時代の時には「年末調整」という言葉の意味すら分からず、夫と同じように求められた書類だけ提出し、それが一体何のためにするのかを知ろうともしていませんでした。

年末調整、一体何のためにするのでしょう?

それはこの一年間の所得に対して支払う所得税の正確な額を計算し直すためです。

会社員は毎月の給与から所得税が引かれていますが、この額は会社側が知っている情報だけで計算された額で、あくまでも概算なのです。

正しい所得税額を計算するには個々のプライベートな情報も必要になるため、正確だとは言えないのです。

よって年末のこの時期になり、加入している生命保険でいくら支払っているか、配偶者の収入はどのくらいなのか、年老いた親のお世話をし始めたかなど、所得税を計算するのに必要なプライベートな情報も提出することで、改めて今年分の所得税を計算し直し、精算をする作業が必要なのです。

12月の給与とボーナスが支払われ、年間収入が確定したら、所得税の正確な額を算出できるわけですが、プライベートな情報を基に計算し直す作業は会社がしてくれます。

そのため所得税の算出方法を考える機会もなく、夫や昔の私のように書類を提出したことでどんな効果があるのかが見えてこないのが実際でしょう。

生命保険や年金保険、地震保険の保険料を支払ってきたこと、収入のない配偶者がいることは、すべて「所得控除」が受けられるため、情報を提出することによっての再計算で、所得税の計算に使われる所得額を減らすことができます。

つまり、本来の所得税は概算よりも少なくてよかったわけですから、所得税が戻ってきます。

逆に、例えば昨年度は収入がなかった配偶者が働き出し、今年は配偶者の収入が多かったとなれば、年末調整による情報によって所得控除される金額が下がり、本来支払うべき所得税は増えるため、不足分の所得税を納めなければならなくなる場合もあります。

このように、年末調整は納税者として大切な手続きなのです。

もし、この年末調整で提出すべき書類が抜け落ちていて、受けられるはずの控除を受けなかった場合、その分の所得税が戻ってこないだけでなく、実は他にももっと損をしてしまうことにも繋がるのです。

この続きは次回に!
by lifeplaning | 2013-11-15 00:00 | 川崎 由華
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