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2017年 03月 08日

「給付型」奨学金の登場

「ライフプランニング公式ブログ読者の皆さん、こんにちは!
マイアドバイザー®jp登録ファイナンシャルプランナーの浅川陽子です。

日本の代表的な奨学金制度である「日本学生支援機構」では、平成29年4月から、大学・短大、専門学校等に進学する場合の奨学金で、「給付型」奨学金を導入することになりました。本格導入は、平成30年からですが、先行分として約2,800人を対象に4月から給付が開始されます。

<平成29年先行分については自宅外から通う私立進学者向け>
・対象者は、私立大学等に自宅外から通学する学生で、住民税が非課税世帯の人、または、社会的養護を必要とする人となっており、一定の学力(成績)基準を満たすことが必要になります。なお、後者に該当する人は、18歳時点で児童養護施設に入所していて、進学時に退所するにあたり社会的養護が必要になる人ということです。

・給付金は、毎月4万円です。
社会的養護が必要な人の場合は国立に進学する場合でも、毎月3万円の給付金を受け取ることができますが、経済的な理由で授業料が全額免除になるときは、給付金が減額されることになっています。また、社会的養護が必要な人には入学時に一時金も24万円支給されます。

<平成30年以降>
・対象者は、平成29年の先行分の他に、国立進学者や、自宅通学者も含まれます。

・給付金は、国立進学者の自宅通学の場合が毎月2万円、自宅外が3万円、私立進学者の自宅通学の場合が毎月3万円、自宅外が4万円になります。ただし、国立大の授業料全額免除を受けている場合は減額されます。
社会的養護が必要な人への24万円の一時金給付もあります。

<「給付型」の対象になれなかった低所得世帯に>
「給付型」は、経済的理由で進学が難しい人を対象としており、親からの援助等を受けられず、独力で学費や生活費を賄わなければならないような人を対象としているといえるかもしれません。
「給付型」の対象になれなかった場合でも、低所得世帯(住民税非課税)については、「貸与型」奨学金の内、無利子の第1種奨学金に採用されやすくなる可能性があります。これは、平成29年度から、低所得世帯について、第1種奨学金の学力基準が実質撤廃になるためです。

<「貸与型」はやはり借金>
「給付型」の奨学金が登場したとはいえ、依然、多くの学生が「貸与型」を利用することになります。卒業後、得られる収入で「奨学金」という名の借金(4年間の貸与なら、150~600万円)を13~20年間で返済(返還)していくわけです。
延滞すれば、延滞のペナルティーは決して軽いものではありません。卒業後、収入が少ない、働けない等の理由で、返済が難しくなった場合の救済措置についても、必ず、貸与を受ける前に知っておくべきでしょう。
返済が終わるのは、多くの人で40歳前後になります。せめて、卒業後20年間分のライフプランを立てて、将来の返済イメージをしっかり持つことが重要です。
by lifeplaning | 2017-03-08 00:00 | 浅川 陽子
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