2009年 12月 14日
人の流出と仕事の流出
ライフプランニングブログ読者の皆さん、こんにちは!
ファイナンシャルプランナーの大山潤です。
英国のダーリン財務相が政府支援を受けながら多額のボーナスを支給する銀行に特別課税を行うと発表しました。
記事によれば、ボーナスの25,000ポンド(約360万円)を超える部分については、銀行がその50%の税金を納めなければならなず、かつ従業員には通常の40%の所得税が課税されるということです。
国民の血税による救済を受けておいて、そのお金を多額の従業員ボーナスとして垂れ流すのはけしからん、という理屈は理解できまし、英の財政状況がそれほど逼迫した状態にあるというのも推察できます。
ただしこの結末は、この税制が一時的なものでなく永続的なものになるほど、あるいは税制がころころ変更されるほど、英国の、そしてウォールストリートに次ぐ金融街であるシティの首を絞めることになりそうです。
従業員としては、大きく所得を奪われることになるくらいなら別の金融機関、別の国に転職するという選択肢があるでしょう。
高額所得にはその所得を受けるだけの理由があるはずです。その理由(優位性)が失われない限り、いくらでも有利な条件の仕事を探すこともできれば、逆にチャンスと見た他の金融機関や国外の金融機関からヘッドハンティンを受けることになるでしょうから。
また銀行としても英国内の事業を縮小し、拠点を税率の低い国や事業環境のよい国に移してしまえばよいことです。
人材の流出、シティの金融街としてのパワーの低下、そして結果的に税収の低迷を招くことになるかもしれません。
一方で国内では、タカラトミーが中国の人件費高騰でベトナムでの生産を倍増というニュースです。
もともとは国内の人件費が高いので人件費の安い中国へ、そして中国の人件費が高騰したためさらに人件費の安いベトナムへという流れです。
こちらは、英国の人材と金融機関の流出とは逆の動きで、仕事の流出(人材が国内に取り残された状態)だともいえます。
日本から、そして従業員の立場からみればかなり厳しい状況ですが、今後は中国の従業員が人件費の高騰による仕事の流出に苦しみ、さらにはベトナムがさらに人件費の安い国への仕事の流出に苦しむことになるのかもしれません。
過去を振り返れば、安い人件費と安くて完成度の高い商品によってアメリカを苦しめたのは日本でした。
こうしたニュースを通して感じるのは、ひとまず倫理的な話は別として、また銀行や工場といった業種に関係なく、
追いかけてくる新興国の人々よりも高い技術や能力を磨く、利益率の高い事業を作り出す、そのために必要な教育のレベルをあげる、といったことが実行できない限り、デフレなどといった経済状況に関係なく賃金は低下していくのが自然な流れだと思います。
同じ仕事を提供できる人口が多ければ多いほど、より安い報酬で仕事を引き受ける世界中の人々と競争しなければならないのですから。
ファイナンシャルプランナーの大山潤です。
英国のダーリン財務相が政府支援を受けながら多額のボーナスを支給する銀行に特別課税を行うと発表しました。
記事によれば、ボーナスの25,000ポンド(約360万円)を超える部分については、銀行がその50%の税金を納めなければならなず、かつ従業員には通常の40%の所得税が課税されるということです。
国民の血税による救済を受けておいて、そのお金を多額の従業員ボーナスとして垂れ流すのはけしからん、という理屈は理解できまし、英の財政状況がそれほど逼迫した状態にあるというのも推察できます。
ただしこの結末は、この税制が一時的なものでなく永続的なものになるほど、あるいは税制がころころ変更されるほど、英国の、そしてウォールストリートに次ぐ金融街であるシティの首を絞めることになりそうです。
従業員としては、大きく所得を奪われることになるくらいなら別の金融機関、別の国に転職するという選択肢があるでしょう。
高額所得にはその所得を受けるだけの理由があるはずです。その理由(優位性)が失われない限り、いくらでも有利な条件の仕事を探すこともできれば、逆にチャンスと見た他の金融機関や国外の金融機関からヘッドハンティンを受けることになるでしょうから。
また銀行としても英国内の事業を縮小し、拠点を税率の低い国や事業環境のよい国に移してしまえばよいことです。
人材の流出、シティの金融街としてのパワーの低下、そして結果的に税収の低迷を招くことになるかもしれません。
一方で国内では、タカラトミーが中国の人件費高騰でベトナムでの生産を倍増というニュースです。
もともとは国内の人件費が高いので人件費の安い中国へ、そして中国の人件費が高騰したためさらに人件費の安いベトナムへという流れです。
こちらは、英国の人材と金融機関の流出とは逆の動きで、仕事の流出(人材が国内に取り残された状態)だともいえます。
日本から、そして従業員の立場からみればかなり厳しい状況ですが、今後は中国の従業員が人件費の高騰による仕事の流出に苦しみ、さらにはベトナムがさらに人件費の安い国への仕事の流出に苦しむことになるのかもしれません。
過去を振り返れば、安い人件費と安くて完成度の高い商品によってアメリカを苦しめたのは日本でした。
こうしたニュースを通して感じるのは、ひとまず倫理的な話は別として、また銀行や工場といった業種に関係なく、
追いかけてくる新興国の人々よりも高い技術や能力を磨く、利益率の高い事業を作り出す、そのために必要な教育のレベルをあげる、といったことが実行できない限り、デフレなどといった経済状況に関係なく賃金は低下していくのが自然な流れだと思います。
同じ仕事を提供できる人口が多ければ多いほど、より安い報酬で仕事を引き受ける世界中の人々と競争しなければならないのですから。














