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2013年 01月 18日

平成教育委員会で、税金の問題が

ライフプランニング公式ブログの読者のみなさん、こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの浅川陽子です。

先週の土曜日に放映された「平成教育委員会2013」を見ていたときの話です。

「日本の所得税率は、累進課税制度になっていて、所得が多いと税率が上がる仕組みになっています。所得が195万円超~330万円以下では税率は10%、330万円超~695万円以下では税率は20%です。それでは、所得330万円と331万円の人では、所得330万円の人の方が手取りが多くなる、○か×か?」という問題が出題されました。

 皆さんはわかりますか?

今回の「平成教育委員会」の出演者は、高学歴、エリート、IQの高い等の条件で選ばれたとのことですが、意外に正解を出せた人が少ないのに驚いてしまいました。あの、クイズ番組の帝王ともいうべき宇治原氏でさえ、誤答でした。

 正解は×です。

 ちなみに宇治原氏の答えは○。根拠は、所得330万円の人は330万円×10%分の所得税が引かれ、所得331万円の人は331万円×20%分の所得税が引かれるから。間違った方の多くがこの考え方をしていたものと思われます。

 では、なぜ×になるのでしょうか?、実は、「累進課税」も正確にいうと「超過累進課税」なのです。つまり所得331万円の人の場合、330万円までは10%課税で330万円を超えた1万円の部分だけ20%課税されるからです。つまり1万円に課税される所得税は2,000円ですから、所得331万円の人は所得330万円の人より手取りは8,000円多いことになります。

  厳密にいうと、所得195万円までの部分の所得税率は5%になります。所得税を計算するときによく使われる「所得税額速算表」では、所得に該当する税率をかけてさらに一定金額を控除する形で掲載されています。例えば、課税所得が195万円超695万円以下の場合、税率10%で控除額は9万7500円になっています。この控除の9万7500円という金額は、195万円以下の分を5%で計算した時の場合との差額です。つまり該当所得より下の税率で計算した分を調整していることになります。

 ちなみに、所得税率の最高税率は、現在、所得1,800万円超で40%になっていますが、この最高税率を45%に引き上げる案が浮上しています。この最高税率を適用する区分を、所得3,000万円超か5,000万円超にするか検討されるとのことで、いずれにしても、富裕層への課税強化が進みそうです。
by lifeplaning | 2013-01-18 00:00 | 浅川 陽子
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