2013年 05月 03日
がんとお金を考えるの巻~ジェネリック抗がん剤~
ライフプランニング公式ブログ読者の皆さん、こんにちは!
ファイナンシャルプランナーの川崎由華です。
今年2月6日の投稿「薬の値段を考えるの巻 その1」と2月13日の投稿「薬の値段を考えるの巻 その2」で、ジェネリック医薬品について触れました。
医療費の削減に大きく貢献できるジェネリック医薬品(後発医薬品)。
解熱鎮痛剤、抗生剤などクリニックで処方されるものだけでなく、高価な抗がん剤にもジェネリック医薬品が次々と発売されています。
また、遺伝子組み換え技術を応用してつくられるホルモン剤などのバイオ医薬品にも、バイオシミラーという総称の後発品が出てきたりと、医療の世界で広がりをみせています。
例えば、乳がん、肺がん、胃がんなどの幅広いがん治療に処方されたり、他の抗がん剤ともよく併用される「パクリタキセル(一般名)」という、とても優秀な抗がん剤があります。
この抗がん剤は、イチイという植物の樹皮成分からがん治療に効く成分が発見されたことで誕生し、日本で処方されるようになって15年以上が経ちました。
現在、このパクリタキセルのジェネリック抗がん剤が数社から発売されています。
ジェネリック抗がん剤の価格は、先発抗がん剤の約4~7割程度。
このパクリタキセル(一般名)で乳がんの治療をした場合、どのくらい自己負担額が変わるでしょう。
一般的な治療スケジュールは、1週間に1回、12回の投与。
体の大きさによって投与する薬剤量は変わりますが、身長160cm、体重55kg(体表面積1.5m2)の方の場合、12回の投与にかかるパクリタキセルの総額は、
先発抗がん剤だと約48万9,000円、
ジェネリック抗がん剤だと約25万3,000円~35万5,000円です。
(がん.com、日本ジェネリック製薬協会のHPより執筆者が計算)
つまり、ジェネリック抗がん剤を使うことで最大23万6,000円の薬剤費の軽減、自己負担額(3割)としては約7万円も減らすことができるわけです。
そう考えると、お金のかかる抗がん剤治療にとって、ジェネリック抗がん剤は非常にありがたい存在で、ジェネリック抗がん剤を希望したくなるかもしれません。
「こんな安くなるならば、お医者さんはどうして勧めてくれないの?」と思うかもしれません。
それは、ジェネリック抗がん剤をお勧めされない医師には、共通した想いがあるからです。
「先発抗がん剤と本当に同じ効果が得られるのか?」
「先発抗がん剤以上の副作用が出てしまうことはないのか?」
このような懸念を払拭できない限り、患者さんに対してジェネリック抗がん剤を処方できないです。
「薬の値段を考えるの巻 その2」でもお伝えしたように、有効成分の物質構造は同じではありますが、決して効果が同じだとは言えないのです。
ジェネリック抗がん剤の信頼性が高いものだと判断できるためには、たくさんのデータやエビデンス(臨床的な証拠)が必要でしょう。
がん治療とお金の問題は、とても切実です。
しかし、安いからといって、私はジェネリック抗がん剤をお勧めはできません。
ただ、もし高額療養費や傷病手当金などの公的制度や、加入されていた民間の保険を利用したとしても、治療費の捻出が厳しくなってしまった場合には、ジェネリック抗がん剤への変更を主治医に相談してはいかがでしょうか。
治療を諦めてしまう前に。
ファイナンシャルプランナーの川崎由華です。
今年2月6日の投稿「薬の値段を考えるの巻 その1」と2月13日の投稿「薬の値段を考えるの巻 その2」で、ジェネリック医薬品について触れました。
医療費の削減に大きく貢献できるジェネリック医薬品(後発医薬品)。
解熱鎮痛剤、抗生剤などクリニックで処方されるものだけでなく、高価な抗がん剤にもジェネリック医薬品が次々と発売されています。
また、遺伝子組み換え技術を応用してつくられるホルモン剤などのバイオ医薬品にも、バイオシミラーという総称の後発品が出てきたりと、医療の世界で広がりをみせています。
例えば、乳がん、肺がん、胃がんなどの幅広いがん治療に処方されたり、他の抗がん剤ともよく併用される「パクリタキセル(一般名)」という、とても優秀な抗がん剤があります。
この抗がん剤は、イチイという植物の樹皮成分からがん治療に効く成分が発見されたことで誕生し、日本で処方されるようになって15年以上が経ちました。
現在、このパクリタキセルのジェネリック抗がん剤が数社から発売されています。
ジェネリック抗がん剤の価格は、先発抗がん剤の約4~7割程度。
このパクリタキセル(一般名)で乳がんの治療をした場合、どのくらい自己負担額が変わるでしょう。
一般的な治療スケジュールは、1週間に1回、12回の投与。
体の大きさによって投与する薬剤量は変わりますが、身長160cm、体重55kg(体表面積1.5m2)の方の場合、12回の投与にかかるパクリタキセルの総額は、
先発抗がん剤だと約48万9,000円、
ジェネリック抗がん剤だと約25万3,000円~35万5,000円です。
(がん.com、日本ジェネリック製薬協会のHPより執筆者が計算)
つまり、ジェネリック抗がん剤を使うことで最大23万6,000円の薬剤費の軽減、自己負担額(3割)としては約7万円も減らすことができるわけです。
そう考えると、お金のかかる抗がん剤治療にとって、ジェネリック抗がん剤は非常にありがたい存在で、ジェネリック抗がん剤を希望したくなるかもしれません。
「こんな安くなるならば、お医者さんはどうして勧めてくれないの?」と思うかもしれません。
それは、ジェネリック抗がん剤をお勧めされない医師には、共通した想いがあるからです。
「先発抗がん剤と本当に同じ効果が得られるのか?」
「先発抗がん剤以上の副作用が出てしまうことはないのか?」
このような懸念を払拭できない限り、患者さんに対してジェネリック抗がん剤を処方できないです。
「薬の値段を考えるの巻 その2」でもお伝えしたように、有効成分の物質構造は同じではありますが、決して効果が同じだとは言えないのです。
ジェネリック抗がん剤の信頼性が高いものだと判断できるためには、たくさんのデータやエビデンス(臨床的な証拠)が必要でしょう。
がん治療とお金の問題は、とても切実です。
しかし、安いからといって、私はジェネリック抗がん剤をお勧めはできません。
ただ、もし高額療養費や傷病手当金などの公的制度や、加入されていた民間の保険を利用したとしても、治療費の捻出が厳しくなってしまった場合には、ジェネリック抗がん剤への変更を主治医に相談してはいかがでしょうか。
治療を諦めてしまう前に。
by lifeplaning
| 2013-05-03 00:00
| 川崎 由華





















