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2013年 06月 21日

NISAの注意点と改正への期待

ライフプランニング公式ブログ読者の皆さん、こんにちは!
ファイナンシャルプランナーの川崎由華です。

各金融機関からのNISA(日本版ISA:少額投資非課税制度)口座開設の案内が活発になってきましたね。
NISA制度のスタートは来年1月なのに、これほどまでに金融機関が宣伝をするのは、NISA口座の開設が一人一口座と決められており、しかも一度開設したら4年間は変更することができないからです。
金融機関としては是非わが社で!とPRに躍起になるのでしょうが、私たち投資家としては情報を吟味し、ゆっくりじっくり金融機関を選んでいかねばならないということですね。

NISAの仕組みについては、5月10日に「NISA(ニーサ)ってどんな制度?」でお伝えしました。
読んでいただいてお気付きでしょうが、NISA口座を作って商品を購入するところ、期間内に売却するところは、一般的な取引と変わらず分かりやすいものの、非課税期間が終わった時に持っていた商品をどうすればいいのかという部分が複雑で、判断が難しいと思われます。

例えば、NISA口座にて100万円で買った株式が、5年間の非課税期間が終わった時に50万円の時価になっていたとします。
その株式をNISA口座から特定口座へ移して保有していたら100万円まで戻ったので、売却することにしたとしましょう。

この場合、100万円で買った株式であるにも関わらず、特定口座への払出し価格が50万円であるので、50万円の利益が出たとして20%(10万円)が課税されるのです。
NISAに非課税期間が設定されていなければ、NISA口座に置き続け、長期的に値動きを見ながら売却のタイミングを図れ、売却益に対して課税されることもないので、NISAを利用するメリットがあるでしょう。

今取り上げたような、一人一口座で4年間は他の金融機関に変更することができないルールや、非課税期間は5年間だけだというルールは、NISAの利用を難しくしているように感じます。
先日、金融庁の方からお話を伺った時に、NISAが普及していけるためにはルールも変えていかねばならないとおっしゃっていたので、このあたりについても今後改正があるかもしれません。

NISAは、投資に対して消極的になっている日本人に対し、「投資に興味を持ってもらいたい」「ただ貯蓄していくのではなく、少額でいいから投資にチャレンジしてもらいたい」という狙いで、イギリスから日本に取り入れた制度です。

NISAのスタートまではまだ時間があります。
まずはNISAの仕組みを知って、自分の生活の中にどのように取り入れられるかを検討しつつ、今後の制度の動きに注目されるといいでしょう。
by lifeplaning | 2013-06-21 00:00 | 川崎 由華
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