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2016年 04月 18日

五代様と米会所

ライフプランニング公式ブログ読者の皆さん、こんにちは!
ファイナンシャルプランナーの三次理加です。

NHKの朝の連続ドラマ「あさが来た」、終わってしまいましたね~。
五代様を観ることができなくなって、寂しい~なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな貴方のために、今回から数回にわたって、五代様とも、主人公のモデルである広岡浅子とも関係のふか~い「米会所」についてお話しましょう。このコラムをご覧いただいた後、NHKのオンデマンドでドラマを観なおせば、お話に対する理解が深まりますよ。

大阪堂島の米会所は、世界初の組織的な商品先物取引所です。
証券取引所で株式の値段が決まるように、米会所では、お米の値段を決めている、と思っていただければいいでしょう。

ドラマの第16回目、映像の中では、米会所に集った人々が口ぐちに何かを叫びながら、手を上に振り上げていましたね。
一体、あれは何をしているのでしょうか?

踊っているようにも見えましたが、そうではありません。

あれは「手振り」といって、手のひらの向きでお米の「売り」「買い」を、指の形でお米の売買値段と数量を表しているのです。

五代様と米会所_a0112619_15284195.jpg

資料:「入門商品投資のすゝめ」三次理加/著 同盟出版サービス

また、箱の中に入れた縄に火をつけ、その火が燃え尽きる、という映像も流れたことを覚えていますか?
「縄に火をつけ、その火が燃え尽きる」ことが何を意味するのか?さっぱりわからず、気にも留めなかった方も多かったのではないでしょうか。

これは、米会所の「火縄値段(ひなわねだん)」を表したものです。
火縄値段とは、当日の最終値段のことで、町奉行にも届け出る重要な値段でした。三寸(約9センチ)の火縄に火をつけ、箱につり下げて高いところに置き、燃え尽きるまでに値段を決めていたのです。

この「火縄値段」のほかに「桶伏値段(おけふしねだん、または桶値段ともいう)」というものもありました。
通常、火縄値段が決まれば、その日の売買は終了します。
しかし、集まった人々がその場から立ち去らない場合、1時間ごとに水をまいて退場を促していました。2回目に水をまいた時の値段が桶伏値段です。

桶伏値段は、浅子の嫁ぎ先のような両替屋が利用する値段となりました。
米会所の最後のほうでも、人々に水がかけられていたのがチラッと映っていましたね。

米会所で決まったお米の値段は、全国に伝えられました。天気のよい日は、旗を振ってその値段を伝えていたのですが、さて、この時代、大阪の堂島米穀取引所→岡山の米穀取引所まで、お米の価格がどれだけの時間で伝わったか、皆さんわかりますか?

ちなみに、現在、大阪→岡山間は、新幹線でおよそ1時間です。

正解は、18分でした~!!!

この時代の日本人は、すごかったのですね!
次回は、すごかった日本人!と米会所についてご紹介しましょう。
by lifeplaning | 2016-04-18 15:17 | 三次 理加
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