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2017年 02月 17日

専業主婦がiDeCo(イデコ)を使うなら

ライフプランニング公式ブログ読者の皆さん、こんにちは!
ファイナンシャルプランナーの坂本綾子です。

昨年の秋より、iDeCo(イデコ)という言葉を耳にしませんか? これは個人型確定拠出年金のことです。老後のための資金を積立で準備する制度。確定拠出年金には企業型と個人型があり、個人型を利用できる人の範囲が、2017年1月から広がりました。そこで、iDeCo(イデコ)という可愛い愛称をつけて、加入を促しているわけです。

iDeCo(イデコ)は国(厚生労働省)が仕組みを考えて実施している制度で、利用すると税金の優遇があります。例えば所得税や住民税が安くなったり、金融商品の利益にかかる税金が非課税になったりします。

これまで入れなかった専業主婦も、2017年1月から入れるようになりました。ただし、専業主婦はそもそも所得税や住民税を払っていないため、大きな特典のひとつである所得税と住民税が安くなるということはありません。iDeCo(イデコ)の口座を持つと、どの金融機関を選ぶかにより金額は異なりますが、年間2000円~7000円程度の手数料がかかります。また口座開設時にも3000円程度の手数料が必要です。所得税と住民税を払っている人なら、これらの手数料を上回るくらいの節税効果がありますが、主婦の場合はこれがないわけです。運用がうまくいって手数料分以上に利益が出ないと、手数料で元本割れしてしまいます。

となると、専業主婦はiDeCo(イデコ)を使っても意味がないのでしょうか?

税金面でのメリットは小さくなりますが、収入のない専業主婦が自分の年金や退職金を準備できるという面はあります。

専業主婦の場合、毎月5000円以上2万3000円の間で、1000円単位で金額を決めて、60歳まで、定期預金や保険、投資信託で積立てることができます。月2万3000円の限度額いっぱいを積立てると年間27万6000円。暦年贈与の基礎控除の範囲内ですから、夫の収入から積立てても問題はありません。10年間では276万円になります。ここから仮に年間5000円、10年で5万円の手数料を差し引かれると271万円が積立の原資となります。10年間で5万円の手数料を超える収益を得られるか、どれくらいの利回りを得られるかは選択する金融商品と経済情勢などにより違ってきます。増えているか、減っているかはわかりませんが、60歳時の評価額が自分名義の年金や退職金になります。

専業主婦には退職金はありません。公的年金も会社員の夫に比べかなり少ないのが現実。iDeCo(イデコ)を使うことで主婦も退職金を自分で準備したり、公的年金に上乗せできる年金を持てるわけです。退職金代わりに一時金で受け取る場合、加入期間が10年なら400万円の非課税枠がありますから、積立てたお金のその時点の評価額が400万円未満なら非課税で受け取ることができます。年金として受け取るときには、公的年金と合算して公的年金等控除が受けられます。

今、40歳の専業主婦なら60歳まで20年間ありますね。今は専業主婦でも60歳までの間には仕事に復帰して所得税を払うようになるかもしれません。

現役時代の節税の観点で言えば、特典は小さくなりますが、自分名義の退職金や年金を持つ、そんな目的でiDeCo(イデコ)を利用するという考え方もあります。
by lifeplaning | 2017-02-17 22:50 | 坂本 綾子
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