2009年 08月 17日
その金利差は金額になおすといくらですか
ファイナンシャルプランナーの大山潤です。
何かを比較するとき、「いくら?」と考える方法と「何%?」と考える方法があります。
投資の成果を測るときも、企業の決算を見るときも、お店で商品の値段を比較するときも、何気なく皆さん実行されていると思います。
なにも難しい事ではないのですが、些細なことがきっかけとなって、ある一面からしか物事を評価できなくなってしまうことってありますよね。
最近以下のような金利と銀行選びに関する質問が続いたんですよ、なぜか・・。
さて金利は確かに金融機関選びの条件の一つではありますが、その他に金融機関としての体力、立地や雰囲気のような利用のしやすさなど、他にも検討したいポイントがあります。
そうはいっても悩んでいるうちに、どうしても金利差にとらわれすぎてしまう方も少なくないようです。
そんな時は、「金利(率)」を「金額」に変換してしまった方が、決断しやすくなります。
例1
100万円を、普通預金金利がそれぞれA)0.05%、B)0.06%の銀行に、1年間または10年間、預けておいたらどれくらい金額の差が生まれるでしょうか?
1年間:A)100.05-B)100.06=0.01万円(100円です)
10年間:A)100.50-B)100.60=0.10万円
例2
仮に金利がA)0.05%、B)1.05%(金利差1%)だったら
1年間:A)100.05-B)101.05=1.0万円
10年間:A)100.50-B)111.01=10.51万円
※1年複利「元本×(1+金利)^年数」で計算しています。
例2だと、ちょっと考えてみてもいいかなと思いますが、例1では悩んでいる時間がもったいない気がします。
ちなみに、もし例2のような魅力的な金利差が提示されたら、まっさきに1%の金利差に相当するリスクを探しましょう。
リスク無しにリターンがプレゼントされることはありません。
自分で他の人が誰も気づかないような価値と価格の「歪」を見つけられない限り・・。
逆に、リターンが小さくてリスクが大きいというパターンはありえます。